初めに言っておきますが、ステロイドは正しく使用することで治療に有効な道具になります。ただし、それ単体でアトピーを治すことは出来ません。
ステロイドは対処療法であり、根本療法を同時にしなければ、治りはしないのです。
また副作用も懸念されるのでステロイドを使用する場合は、いかに効果のある根本療法が出来るかを考えなければなりません。


なぜ皮膚科医は平然とステロイドを出し続けるのか?
診察はたったの5分、毎回のようにステロイドを処方するだけ。果たしてこれを治療と言っていいのでしょうか?
そもそもなぜ多くの皮膚科はそのような対処をするようになったのでしょう?答えは簡単です。
アトピーは治らない病気と医者が決めつけ間違ったガイドラインを作成してしまったからです。
ガイドラインとは、それを元に治療を施すための設計図みたいなものです。
どんな設計図でも、構成がめちゃくちゃだったら、良いものは作れません。残念ながら皮膚科の作成する設計図も患者を完治させるものではありませんでした。
しかし新しく参入する医者はそれが正しいと思っています。なのでそのガイドラインを信用し、治療の基準にしてるのが現状。こうしてどんどん間違った方向で治療が進められているのです。
そして僕たち民間人も医者は絶対だ、という先入観がありますのでその方針に従順するわけです。
日本の医学会は世界トップレベルの技術を誇りますが、どうも考え方が固いみたいです。本来、治療の方針を決定づけるガイドライン。
それは間違った治療をしないためのものであるはずなのに、見事に逆の方向を向かせるものになってしまいました。
悔しくも、そのガイドラインの軸になるものがステロイド。
たしかに対処療法としては非常に優れた道具だと言えます。しかしそれを治療の軸にしてはいけなかったのです。百歩譲って治療に軸にするのなら、その危険性について患者に周知させるべきでした。
さてこの事実を知ってしまったからには、ステロイドの危険性についても知りたくなったのではないでしょうか?
というわけで今回は今後、適切な治療をしていくための知識として、ステロイドの間違った使い方、それによって引き起こされる副作用を説明したいと思います。
間違ったステロイド使用例
- 何ヶ月にも渡りステロイドを使用している
- 1日に何回も塗っている
- 体の部位の吸収率を無視して使用している
- 皮脂が溜まった状態で塗っている
上記が間違った使用例です。それぞれのデメリットを説明します。
何ヶ月にも渡りステロイドを使用している
序文で少し触れましたが、本来であればステロイドは短期決戦で使用するべきものです。
それを長期にわたり使用してしまうと徐々に効能が薄くなっていきます。しっかり効き目のあるうちに症状を抑えるとともに、根本療法を加えて実施していく必要があるのです。
1日に何回も塗っている
よくかゆみが出るたびにステロイドを使用される方が多いようですが、1日に何回も塗っているとそれだけ効能も落ちてしまいます。
また依存性を高めてしまうため、副作用も出やすい皮膚へとなってしまいます。
体の部位の吸収率を無視して使用している
人体の部位によって吸収率が異なるため、その部位の吸収率に合わせてステロイドを使用しなければなりません。
吸収率の大きい部位に使用してしまうと、成分をそれだけ吸収してしまうことになります。それを無視して使用すると副作用の出やすい体になります。
皮脂が溜まった状態で塗っている
皮脂が溜まった状態で使用すると効果が半減してしまいます。毛穴が詰まっていて吸収率が低下するからです。
そんな状態で使用するなら、ステロイドを使用しないほうがまだマシです。
以上がデメリットになります。
ステロイドによる副作用
上記のように間違った使い方をすると副作用の影響を受ける可能性が大きくなります。これらを踏まえてどんな副作用を引き起こすのかを以下に記述します。
・・と、その前に予備知識を。今更ですがステロイドとは副腎皮質ホルモンの一種のことをいいます。このホルモンには炎症を抑える働きがあります。だから炎症そのものであるアトピーにも効くという訳。
本来、身体機能で副腎が作り出しているものなのですが、アトピー患者はその分泌がうまくできない状態に陥っています。
正式には副腎皮質ホルモンだけでは、炎症を食い止められないような状態に陥っています。
そこで医学的対処法として人工的に作られた副腎皮質ホルモン、つまり”ステロイド”を薬として使用することになったのです。
この二つの成分の分子は非常に似ていて同じような作用をもたらしてくれます。しかしあくまで同じような成分で、同じ”ような”作用だということを認識してください。
この若干の差異が副作用をもたらします。
さて前置きが長くなりました。以下にその副作用が何なのかを記述します。
- 感染症を引き起こす可能性を上げる
- 皮膚の萎縮
- 体内で酸化されアレルゲンになる
- IGE抗体の増加
- 副腎不全
上記の5つがステロイドによる副作用です。ほかにも考えられますが今回はこの5つにアトピーに関連した、5つのポイントに着目して説明していきます。
感染症を引き起こす可能性を上げる
ウイルスやカビは外部からも攻撃を仕掛けてきます。
ステロイドはもともと体内で生成されるものですが、外用することで感染症のリスクを引き上げてしまいます。
それは免疫抑制作用が働くためで、アレルゲンだけでなくウイルスやカビとも戦う力が弱まっているのが原因です。当然戦う力が弱まれば感染症を引きおこすリスクも高まるのです。
皮膚の萎縮
比較的早期で症状に出やすい副作用です。
ステロイドには細胞増殖を抑制する作用もあり、それが原因で皮膚が薄くなります。皮膚が薄くなることで少しの刺激で簡単に傷ついてしまいます。
また皮膚の水分を保持する能力も低くなるのでそれが乾燥の原因となりアトピーの悪化につながります。
体内で酸化されアレルゲンになる
人工的に作られた副腎皮質ホルモンは、生理的に作られた副腎皮質ホルモンと比べ、酸化しやすいという特徴を持っています。
本来酸化されにくい生理的副腎皮質ホルモンは排便等によって排出されますが、人工的副腎皮質ホルモンは酸化されると体内にとどまります。
それがアレルゲン、つまりアトピーの症状を引き起こす原因と化すのです。
IGE抗体の増加
IGE抗体とは血液中に含まれるアトピーの症状を引き起こす物質(タンパク質)と思ったらいいでしょう。それが増加することによりさらなる症状を引き起こしてしまいます。
健常者で170U/ml以下、アトピー患者は数倍から10倍程度です。ちなみに僕はピーク時で10,000は超えてました。ふはは、戦闘力で言えば一般人の50倍もの強さなのだー。まあ全く嬉しくはないんですけどね。
この数値はアトピー患者の中でも異常みたいです。
副腎不全
ステロイドの長期使用時に見られる副作用です。生理的副腎皮質ホルモンが分泌されない状態に陥ります。
長い間、人工的副腎皮質ホルモンに頼っていると、副腎ははそれに頼ろうとするためか自身の機能を働かせようとしないみたいです。
ドラ○もんの道具に頼っているの○太くん状態ですね。
もしも副作用で悩んでいるのでしたら・・
以上の5つが副作用になります。いずれも間違った使用法で引き起こされる副作用であると言えます。
その副作用が症状に表れ始めるとなかなか治せないアトピー体質になってしまいます。
そしてステロイドを使い続けていたという方は別の対処を考えなければいけません。
むしろ医者を信用し、ステロイドを使い続けていたという方のほうが多いのかもしれません。
ここを抜け出そうと思えばとても長い時間がかかります。もう何年も使い続けていて治すのは不可能だと思ってしまうかもしれませんがそれは違います。
僕も落とし穴にはまったうちのひとりで、おそらくその深さは一般のアトピー患者の数倍だと思います。
何せ20年ステロイドを使ってきましたから・・・それでも今は光に向かって登って行けているんです。
あなたに登れないわけがありません。
穴は完全に塞がっているわけではありません。諦めなければ抜け出せる穴なんですよアトピーは・・・治らないと嘆くのではなく治るという情報(光)を見つけたらそれを実践していくべきです。
さてその方法については過去記事がありますのでそちらが参考になるかと思います↓
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アトピーでステロイドが効かないってときの対処法
ステロイドを長年使っているとだんだんと効き目がなくなり、症状が悪化したと感じる方も多いのではないでしょうか? 今回はその仕組みと、そういった状況に陥った際の対策法をお伝えし ...
結果それがダメだとしても何もしていない人より確実に治せる可能性はあがります。
世の中には足をかけるところもない光も見えない底なしの穴、つまり不治の病があるわけです。僕らは幸いにもそんな穴に、はまっているわけでないです。
だったら何をしなければならないのかは言うまでもありません。少しでも希望を持って生きていきましょう。