慶応大が黄色ブドウ球菌対策の重要性を発表
慶応大と米国立衛生研究所の研究チームが21日付の米科学学誌イミュニティ電子版にある発表をしました。
その発表というのがアトピー性皮膚炎とよく似た症状を示すマウスを遺伝子操作で生み出し皮膚に生息する黄色ブドウ球菌が異常に増えてアトピー発症にいたったというものです。
僕たちアトピー患者からすればすでに知られている内容だったかもしれませんが今回の研究でそれが科学的に証明されたというわけですね。
そしてそれをどのように治療に結び付けていけるかが重要になるわけですがそれはまだ研究段階との事です。細菌を退治する抗生物質を使ってしまうと腸内の細菌群に悪影響が及ぶと見られ工夫が必要なんだとか。
僕が思うに細菌を退治しようという考えではなくどうすれば黄色ブドウ球菌のバランスを維持するかを研究するべきだと思います。
ただ、黄色ブドウ球菌がアトピーに悪影響を与えているのは事実。どうすればその対策ができるのかを以下で紐解いていこうと思います。
黄色ブドウ球菌とは
そもそも黄色ブドウ球菌って何?という方もいらっしゃると思うので簡単に説明します。
黄色ブドウ球菌とは僕たちの皮膚に生息する常在菌で葡萄の房のように集まることからこの名前がつけられました。
引用:http://nice-senior.com/doc/2076/attachment/bacteria-2/
こんな感じね。
増殖しすぎるとアトピーの悪化、食中毒の原因になるといわれています。黄色ブドウ球菌そのものが悪いのではなくその菌が増殖の際に産生するエンテロトキシンという毒素が悪化の原因となっています。
実際に黄色ブドウ球菌自体はTh1分化を促進させ、その毒素がTh2分化を促進させています。
確かに増殖しすぎると悪影響を及ぼしますがそれを完全になくしてしまうと皮膚バリアが弱まります。常在菌がいるからこそ皮膚のバリアが保たれるのであってそれを完全になくしてしまうのは逆効果になるということです。
またこの菌の排出する毒素は、浸出液(リンパ球)を活性化させる作用があるので浸出液が漏れている際に限っては消毒をしたほうが良いでしょう。
この時にステロイドを使用するのは厳禁。ステロイドの作用で黄色ブドウ球菌の排出する毒素量が増えるからです。(黄色ブドウ球菌自体は80%から60%に減少する模様)
いずれにせよ、菌やウイルスと闘う力がステロイドにより半減してしまうので、とびひ、水虫、カンジダ症などの感染症が見られる際は使用を控えるべきです。
話は変わりますが、化粧品にはたくさんの防腐剤が含まれています。あれは菌の繁殖を防ぐ目的から配合されているのですが当然皮膚常在菌の数も減らします。「繁殖を抑える=殺菌」ですからね。
どの化粧品も肌に合わないという方はもしかしたら、皮膚の常在菌バランスが崩れ、肌に合わないと錯覚しているのかもしれませんね。
皮膚常在菌のバランス
上記のように菌を死滅させてアトピーを治そうという考えはやめたほうが得策です。
菌が要るからこそ僕たちの健康は維持できるといっても過言ではありません。いわば共同生活でお互いが生きるために必要な存在なのです。
乳酸菌は悪い菌。黄色ブドウ球菌は悪い菌。
そういった良い、悪いという考え自体をなくすべきであって大切なのは菌のバランスを考えるべきです。
この菌のバランスを考えたとき、どちらも生きていくためには必要なものであることが分かるようになるでしょう。それを人間が作った抗生物質で死滅させるということはもはや自殺行為です。
たしかに症状は抑えられるかもしれませんが何の根本的解決にはなりません。そしていい加減、研究グループは対処療法の研究を進めるのではなく根本療法の研究を増やしてほしいと感じております。
根本療法の研究を進めないのには理由があります。
その理由とは根本療法はお金にならないからであって研究しても意味がないということを彼らは知っているのです。そう、アトピーは薬では治らないということを知っていて対処療法の研究ばかり進めるのです。
もしかしたら対処療法が完治の治療になるかもしれない。もしかしたらこの研究で名誉を得られるかもしれない。
そういった私益ばかり考えて行動した結果が無駄な研究になっていくのです。そしてそれが本当に完治につながったとしても当分先の話になるでしょう。
僕たち患者がそれを待っていてはいけません。
待つくらいならどうやったらアトピーを治せるかを考えそれを実践していったほうが確実です。周りが変わるのではなく自分が変わらなければならないということを知ってほしいなと思います。
菌のバランス是正で見えてくるもの
そもそも菌のバランス是正が大切だといっているのはバランスを整えることで常在菌が効率的に働き皮脂をグリセリンと脂肪酸に分解。
それが皮脂膜となり皮膚のバリア機能の一部を担っているからです。
抗生物質を使用せずとも皮膚の常在菌のバランスを整えることで黄色ブドウ球菌のような悪玉菌を減らすことが可能だということは上記で伝えたとおりです。
本来であればヒトのもつ抗菌ペプチド分泌機能が働きそれらのバランスを整えているのですがアトピー患者はその機能が弱まっています。
それは免疫異常であるためなのですがTh1、Th2のバランス是正をすることで機能回復につながると考えられています。
抗菌ペプチドに対し細菌細胞とヒトの皮膚細胞が競合した場合、細菌細胞に作用するため、皮膚に与えられるダメージを与えることなく殺菌が可能。
なのでできるだけ自然免疫である抗菌ペプチドを働かせ常在菌のバランスを整えることが理想になるでしょう。
しかしアトピーの方は黄色ブドウ球菌の比率が多く、一度菌バランスが欠けてしまうとそれらの機能も低下を招きます。
この悪化サイクルを防ぐには外、または内部での刺激が必要になると考えられます。そこで良く使われるのがサプリや保湿剤です。
確かにそれらを使うことで機能の代用にはなります。ただし機能の補填にはならないのでそれを使い続けても根本的解決とはなりません。
根本的解決に導くのであれば人間のもつ本来の機能を回復させてあげること。
これが重要になってくるのではないでしょうか?企業もこうした機能回復を目的として商品開発をするところも増えてきました。これからの時代は代用ではなく補填という考え。
以下で紹介するグッズはまさにそれが当てはまります。
お試しと言うこともあり価格も求めやすいものになっていますので一度試してみてはいかがでしょうか?
では今日はここまでヾ(・・ )