生まれつきアトピーだった管理人。
今思えば、生まれて良かったと感じることはただの一度もなかったなと思う今日この頃です。
もしも自分が親の身だとしたら何としてでもこの病気の発症を防ぎたいと思うはずです。
しかし残念ながら予防を施してもその努力が実らないことはあります。逆に予防の成果が実りアトピーが発症しなかった場合はその後の対策がずっと楽になります。
ではいつからアトピーは発症するものなのか?
自身で判断をするのは難しいのですが、大体1才前後でアトピーかどうかを判断することができます。
それでアトピーだと判明したら安心できるわけでもないのですが、いつまで予防を続ければ良いのかが分かりますし、発症した場合は迅速に治療へとシフトさせることが可能です。
というわけで今回はアトピーであるかどうかの見極めポイントと、何が発症の原因になっているのかをお話ししたいと思います。
アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎は、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返してしまうかゆみのある湿疹を特徴とする病気です。
さて多くの方が皮膚表面を気にかけ、そちらの対処だけしかしようとしません。確かに皮膚炎なので皮膚表面の対処をすれば、症状は改善されます。
しかしアトピーは皮膚病であれど免疫の異常反応によって表れる病気。
根本的に治すには皮膚の表面だけではなく、免疫の根幹である胃腸の改善にも注力する必要があります。
アトピー性皮膚炎は、かつては赤ちゃん特有の病気で10歳くらいで半分が治り20歳でほとんどが完治するといわれていましたが、実際大人になっても治らない患者さんや、一度治っても再発する患者さんもいます。
昔は免疫が自然に成長し、アトピーも治っていましたが現環境においてはそれも難しくなってしまいました。
だからアトピー患者は増える一方。現在10人に1人がアトピー性皮膚炎であると推測されています。
1歳までにアトピーを発症する子どもは70%にも及ぶ
アトピーをはじめとしたアレルギーは基本的に免疫過剰が原因で発症します。
人間はそれぞれ体の中にアレルギーの原因を感知、管理する機能をを持っています。その機能が正常であれば問題ないのですがアレルギー体質の方はその機能が正常に働いていません。
健常者が体内に入れても平気なもの(花粉やほこり)を異物と判断し、それを追い出そうとする反応を炎症反応と言います。そしてこれがアトピーの症状そのものでもあります。
人間は1歳までのうちに70%がアトピー性皮膚炎に、50%が食物アレルギーを起こしているとのこと。
ちなみにアトピーの有症率は以下の図の通り↓
引用:https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/43/feature/feature03.html
上の図を見てわかる通り、1歳を迎える頃が最も有症率が高くなっています。
なぜこのタイミングで有症率が高まるのか?もともとアレルギー大切を持っていたとしても皮膚のバリア機能はそこまで破壊された状態にはなっていません。アトピーの症状(炎症)が現れやすくなるのが皮膚のバリア機能が崩壊した時です。
そしてそのタイミングというのが1歳ごろとなります。
原因自体は免疫の異常ですがその要因は様々。その要因を把握することでアトピーの予防対策を立てやすくなります。それを大まかに分けると以下の3つに分類できます。
- 遺伝要因
- 皮膚のバリア機能の低下
- 環境要因
それぞれの要因対策について説明すると長くなってしまいますので、要因自体が何なのかを具体的に説明させていただきます。(要因対策は予防対策となります。記事の最後にそれらを解説した記事がありますのでそちらも合わせて読んでいただくと参考になるかと思います。)
1.アトピーが遺伝する確率は極めて高い
まずはじめに遺伝要因について。
アトピーが遺伝する確率は高い(以下の画像参照)と言われていますが、僕も母親がアトピーを患っていて見事に遺伝してしまいました。最悪の一言だ。
もしも親の立場であるのなら、自分自身の体質を知っておくことが大切です。
食べ物なんかにしても卵や果物を食べると症状が似通う可能性が高いので注意が必要です。
2.皮膚のバリア機能の低下
免疫の異常によって皮膚のバリア機能が低下した時にアトピーは発症しやすい。
これを上記でお伝えしたわけですが、どのように皮膚のバリア機能が低下していくのかを知っておくと今後の対策が立てやすくなります。
もちろん遺伝性質でもともとバリア機能が低い場合もありますし、後述する環境によっても低下するのですが特に肌に直接触れるものには注意しなければいけません。
代表的なのがダニですかね。そのほか界面活性剤は皮膚のバリア機能を崩壊させますので普段お使いになるシャンプーや石鹸はよく見極める必要があります。
保湿剤はアトピーの発症率を低下させることが研究で明らかになりましたがその保湿剤にも界面活性剤は使われています。それらを使用する場合はアトピーの赤ちゃん用に設計された保湿剤を使うなどの工夫をしてください。
3.皮膚の表面上だけでなく環境の悪化でも皮膚のバリア機能は低下する
肌に直接触れるものには細心の注意を払わなければならないのですが、その他にも環境が大きく影響していると言われています。
環境と一口で表していますが、ストレスであったり食生活であったり気温や住まいの環境など、目に見えない部分のことを意味します。
正直今ある環境を変えるのは難しいので、この環境下でどんな対策をすれば一番効果があるのかを考えて対策をしないと中途半端な結果で終わってしまいます。
これはアトピーの要因全てのことで言えること。子どもが強くうけるであろう影響を予想し優先順位を付けながら対策をする必要があります。(詳しくは記事の最後で以下略・・
アトピーかな?と思ったら血液検査をしてもらうのもアリ
アトピーは予防していたら発症しないという物でもありません。万全な予防をしても発症する時は発症してしまいます。それほど原因と要因が複雑だということ。ゆえに治療も難しく完治させるのは困難だと言われています。
ですがあきらめないでください。アトピーは正しい治療を施せば治る病気ですので。


ちゃんと治療して向き合っていれば自分なりの上手な付き合い方がみえてくるはずです。
まずは親が少しでもおかしいと思ったら必ず病院に連れて行ってあげてください。僕は皮膚科医は信用していませんが、それでも医療には頼るべき部分もあると思っています。
例えば血液検査でどんな食べ物や環境がアレルギー反応を示すのか?それは検査を受けないと分からないことですからそういうのは知っておいて損はありません。
血液検査で見るべき値
ただ遅延型アレルギーがあるように通常の検査では判断できない場合もあります。検査を鵜呑みにするのではなく、日々予防に努めることが発症を食い止めるにあたって有効です。
自身の体内機能をUPさせることができればそのアレルギー反応もなくなりますが、そもそも赤ちゃんはその機能が備わっていません。
だから小さいうちはアレルギー反応のあるものから遠ざけてあげること。
この対策で症状を改善させることができます。まあ反応するものすべてを対処しようと思うと大変なんですけどね・・
やることが多すぎて結局何をしているのかわからない。
そんな状況に陥る可能性もありますので日記などを付けて観察してみるのも一つの手。客観的視点を持てばアトピー治療に光が見えるかもしれません。
というわけで、利用されない範囲内で医療機関を利用すること。そして親自身がしっかりとこの病気を受け止めて食べ物や環境に気をつけること。
アトピーになる運命には抗えなかったとしてもアトピーを治すことは可能です。
大人になるにつれ治りにくくなりますので今のうちにできることからやりましょう。
治療は本人の治そうとする意思も大切。大切と言うか必須条件ですね。
しっかりと目の前にある壁と立ち向かい、それを乗り越えられるようにサポートしてあげてください。
なお、上述した通り具体的な予防法については以下の記事にまとめていますので参考にしていただければと思います↓